株主・投資家情報

事業等のリスク

当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の皆さまの判断に重要な影響を及ぼす可能性がある重要な事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成22年6月25日)現在において当社グループが判断したものであり、また当社グループの事業等にはこれら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載されたものがリスクのすべてではありません。

1. コンピュータ用モニターについて

(1) 競争の激化

当社が属するコンピュータ用モニター業界においては、多くのモニターメーカーが市場参入しており、消費者の低価格志向が強く、恒常的に製品価格が低下する傾向にあります。特にビジネスやパーソナル用途の汎用モニターは市場環境が厳しく、多くのモニターメーカーの低価格戦略等により、製品単価の下落に何度も見舞われてきました。
当社としましては、販売数量のみを追うのではなく、先進性のある技術を積極的に開発し、多様化する市場ニーズを満足させ、常に同業他社の一歩先を見据えた製品づくりを進め、付加価値を追求する方針をとっております。製品の開発にあたっては、製品の画像品質や信頼性、機能等を最優先する医療市場、グラフィックス市場及び産業市場等の特定市場向けの製品開発に力を入れており、相対的に価格競争の影響を受けにくい体制の構築を図っております。しかしながら、コンピュータ市場の動向や同業他社の低価格戦略、モニター市況の悪化等の影響により、予想を超える販売価格の下落等があった場合には、一定期間あるいは特定の機種について、適正利潤を獲得できない可能性があります。

(2) 欧州市場の動向

当社の連結売上高に対する欧州向けの売上割合は、平成22年3月期においては23.2%(前期は28.3%)となっております。そのため、EU圏内の景気低迷や新たな関税並びにその他の輸出障壁により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の輸出は主として円建てであり、為替相場の変動による直接的な影響は受けにくいものの、日本円に対するユーロ下落の局面では、現地での仕入価格が他国製と比較して相対的に高くなることが想定されます。価格競争力低下による販売数量の減少や対応策としての当社販売価格の値下げにより、当社売上高の減少並びに輸出採算に影響を与える可能性があります。

2. アミューズメント用モニターについて

(1) 法的規制

当社の主力製品のひとつであるアミューズメント用モニターは、パチンコ・パチスロ遊技機(以下「遊技機」)に組み込まれて使用されます。この遊技機は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」により、国家公安委員会の指定試験機関である(財)保安電子通信技術協会の型式試験を受けることが義務づけられています。この試験により技術上の規格に適合し、各都道府県の公安委員会の検定に合格した遊技機は3年間市販可能となります。今後、法律、規則改正等がある場合や試験結果の状況によっては、新機種の開発、市場投入等に準備期間が必要となり、当社の業績に影響を与える可能性があります。

(2) 製品のライフサイクル及び販売数量等の変動

当社のアミューズメント用モニターが組み込まれている遊技機の売上動向は、市場での利用者の嗜好及び他社から販売される機種との競合により左右されます。同一機種の販売期間は、通常1ヶ月から3ヶ月程度となっております。当社は市場情報の収集、調査及び分析に努め、市場のニーズを取り入れたアミューズメント用モニターの新機種の企画・開発を積極的に推進しております。しかし、当社のアミューズメント用モニターが搭載される遊技機が人気機種となるとは限らず、結果として、販売数量並びに生産数量が当初の予定数量を下回り、専用部品等の廃棄費用が発生する場合があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。

(3) 特定の取引先等への依存

当社が販売しておりますアミューズメント用モニターは、遊技機メーカーである三洋物産グループ向けであります。三洋物産グループへの販売は、まず当社より電子回路設計製造会社である(株)ジェイ・ティに販売し、そこで遊技機の部品として組み込まれ、最終的に三洋物産グループに納入されております。当社のアミューズメント用モニター等の(株)ジェイ・ティに対する売上高は、平成22年3月期においては37,468百万円(売上高構成比48.3%)となってお り、今後も三洋物産グループの遊技機の販売動向、開発及び製造状況等によっては、当社の業績が影響を受ける可能性があります。また、パチンコホール数や遊技人口の減少により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

(4) 使用部品の変更

当社のアミューズメント用モニターが組み込まれている遊技機は(財)保安電子通信技術協会の型式試験を受け、合格する必要があります。一度合格した機種に使用している部品を変更する為には再度、型式試験を受け合格する必要があります。当社は仕入先と綿密に情報交換を行い、使用部品を安定的に調達するよう努めておりますが、不測の事態等によってアミューズメント用モニターに使用している部品が調達不能となった場合、代替部品を使用した機種を販売するまでに一定の時間を要するため、当社の業績に影響を与える可能性があります。

3. 使用部品の市場変動について

(1) 主要部品の調達

当社は、液晶モニターの主要部品であるLCDモジュールや半導体のすべての調達をLCDモジュールメーカー及び半導体メーカーに依存しております。LCDモジュールの供給力は、韓国や台湾を中心とした海外メーカーの生産能力の増強状況と液晶テレビ等の需要動向による変動要素が大きく、過去から世界的にLCDモジュールの需給バランスが大きく崩れ、度々需給の逼迫が発生しました。
当社では、製品開発ごとに技術の新規性、商品企画とのマッチングや調達先の安定供給能力等の総合的な評価により、採用するLCDモジュールを決定しております。また、LCDモジュールメーカーと開発協業等の長期的なパートナーシップの構築を進め、安定的な調達ができるように努めております。しかしながら、世界的にLCDモジュールの需給バランスが大きく崩れ、当社の予想を上回って逼迫状態となった場合、一定期間において当社の生産、販売の遅延もしくは受注のキャンセル等が生じ、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。LCDモジュールと同様に、半導体の調達面においても民生エレクトロニクスの急激な需要の高まり等により、当社の予想を超えて需給が逼迫した場合には、一定期間における当社の生産及び販売に影響を及ぼす可能性があります。
また、LCDモジュールメーカーでは、事業の統合や売却等の業界再編が行われることがありますが、当社の調達先であるLCDモジュールメーカーの再編等に伴う事業方針の変更等により、LCDモジュールの生産縮小あるいは終了が決定された場合には、当該LCDモジュールを採用する当社製品の販売に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は全ての部品を外部より調達していますが、調達先の要因やその他の要因により部品が調達できない場合は、当該部品を使用した当社製品の販売に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 主要部品の価格変動

当社は、必要な時に必要な数を継続的に供給できると評価した仕入先より、安定的に部品等を調達するよう努めております。しかし素材価格の変動の影響による需給の悪化等により、供給数の減少もしくは供給が中断し当社が必要とする量を確保できない場合、当社は生産調整を強いられる可能性があります。また、当社と仕入先は、契約によりその調達価格を決定しておりますが、需給環境の変化等により部品価格等が当社の予想を超えて急激に変動し製造コストが上昇した場合、一時的に当社製品の採算が悪化し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が調達するLCDモジュールをはじめとした主要部分は、国際価格として米ドル建てで取引される場合があり、日本円に対し米ドルが急激に上昇する局面では、部品調達価格の高騰から製造コストが上昇し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

4. 次世代技術について

当社の主力製品にはLCDモジュールを搭載しておりますが、今後、映像技術の革新に伴って、LCDモジュールに代わる次世代の映像技術が市場の主流となる可能性があります。
当社は、次世代の映像技術の評価検討や工業化研究の投資を行うとともに、それらに対応するための人材確保に努めており、今後も継続してまいります。しかしながら、将来的に当社が次世代の映像技術として想定しない技術がより早期に画期的な進歩を遂げる場合や、人材の獲得においてもその確保が計画通り進まないことにより開発人員が不足し、次世代技術の対応に十分な人的リソースを投入できない場合があります。それらの場合において、新技術への対応が遅れ、市場の創造期及び成長期に製品を投入できず、同業他社に遅れをとることによりビジネス・チャンスを失い、結果として、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

5. 品質問題について

当社は、製品品質不具合の市場流出を確実に防止するため、開発・設計段階から製造に至るまで製品の品質を管理するシステムを構築しており、さらに改善を進めております。また、業界最長となる製品保証期間5年を主要なコンピュータ用モニターで採用し、顧客の満足を高めるよう努力しております。しかしながら、当社の製品で品質問題が発生した場合には、当社製品の信頼性を損ない、ブランドの失墜、損害賠償の発生、市場の喪失又は製品販売の減少等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

6. 知的財産権について

当社が属する電子機器業界は、技術革新が著しく、競合他社も含め、各社が特許権、実用新案権、商標権、意匠権等を積極的に出願しております。当社としては、開発部門と知的財産権管理部門の連携を強化させ、当社独自の技術等については積極的に出願を行うとともに他社の特許等の情報収集を図り、知的財産権の管理を強化しております。また、併せて当社の特許権や商標権等の知的財産権に対する他社の侵害状況についての監視と警告体制を強化しております。しかしながら、他社の出願状況や内容は一定期間公表されないことから、不意に特許侵害警告またはライセンス契約申入等を受けることがあり、ライセンス契約の内容によっては当社の業績に影響を与える可能性があります。

7. 環境規制について

当社では、従来から製品への有害物質の使用を排除し、リサイクル性や分解容易性に優れた機構・デザインの採用や製品使用時の消費電力の削減に取り組む等、一貫して環境に配慮した製品づくりを経営方針としております。また、環境に対する社会動向についても、関連する業界団体に積極的に参画し、情報の収集に努めております。しかしながら、今後新しい環境規制等が施行されることにより、規制に対応するために追加のコストが発生する場合、または適合製品の開発及び市場投入が遅れる場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

8. 機密情報について

当社は、事業活動を通じて、顧客やその他関係者に関する機密情報を入手する場合があります。当社はこのような情報の外部流出防止のために、情報保護プログラムに基づき社内の組織体制を整備し、従業員への啓蒙・教育に努めております。しかしながら、不測の事態等により当社が気づかないうちに、情報が外部に漏洩した場合には、影響を受けた顧客やその他関係者に対する損害賠償の発生、関連法令等に基づく罰則の適用及び当社の社会的信用が損なわれる可能性があります。